肩幅が広い逆三角形体軀のアントニオ猪木さんが、両手をクラッチして極めるコブラツイストのフォルムは誰よりも美しく
、猪木さんの固有の必殺技に酔っていたのはオレだけじゃないだろー(笑)
他人の得意技を使うのは御法度(ごはっと)だった当時、”コブラツイストは、まさに猪木さんの専売特許”だったが、あるときインタータッグ王座のパートナーである故・ジャイアント馬場氏がカットに入った対戦相手を捕獲する際に使用してしまった!ふたりの”コブラツイスト競演”は話題になったが、猪木さんにとって馬場さんは年上ながら同日入門のライバル。内心、おもしろくなかった
・・・と思われる
ロープに振った相手のハネ返りざま、左脇をすり抜けるようにして脚をフックさせ瞬時にからみつくその一連のモーション
・・・その後、コブラツイストは誰もが当たり前に使うスタンダードな技のひとつとなっていったのである。現代のスピード・プロレスリングのなかでは、”古典的なワザ”と評されてしまうかもしれない。
必殺技とは本来最後に一度しか使わない、まさに”必殺”のフィニッシュ・ホールドのことをいう。必殺技としての輝きは失せ、今となってはコブラツイストでギブアップを奪えるレスラーは絶滅状態といったところか。でも・・・、 ☆☆★ハードルが低くなった今だからこそ、DDT彰人選手にコブラツイスト掛けてもらえたのじゃ(笑)まさかノリ良く掛けてもらえるとは思わなかった
複数の関節を同時にキメ、プロレスならではの芸術性を兼ね備えるこの技に、そのたびに気が遠くなるように酔いしれながら
、これからも掛けてもらいたいなあ