👦かつて私が在籍し卒業したM高校・理数科とは、各中学校のトップ1%が新学する有数の特殊クラスだった。📖そう各校の勉強エースの集まりだったのだ😳そうしたエース級の人材を集めて「ドリームチーム✨」が結成されたカタチである。しかし、そうした「ドリームチーム」は期待された成果をあげられないことが多い😝そんな実例を、私は自分の身をもって経験してしまった。この背景とは、どのように考察することができるだろうか❗️
✋あなたが、ニワトリを飼育する農家のコンサルティングをしていたとしよう。そこで「よりたくさんのタマゴを生産するには、どうしたらよいですか?」とアドバイスを求められたとする。💻過去にどれだけの数のタマゴを産んだのか、データを見ればわかるようになっている。当然のことながら、ニワトリによって、とてもたくさんのタマゴを産むニワトリもいれば、あまりタマゴを産まないニワトリもいる。
🚩🚩🚩そんなデータを見ながら、もし、あなたが「タマゴをたくさん産む、生産性の高いニワトリ(=スーパー・チキン)だけを個別に選別し、その子孫の割合を増やしていけば良い」と考えたなら、それは😈最悪の間違いとなる。動物科学者ウィリアム・ミュアは、実際にこの実験を行った。🌟そして、スーパー・チキンだけで構成されたケージでは、激しい喧嘩が発生し(喧嘩でエネルギーを消費してしまうため)タマゴの生産性が大幅に低下することを突き止めたのである。個体レベルで高い生産性を示すスーパー・チキンは、要するに、🔫利己的で攻撃性が高い🐔ニワトリだ。こうしたニワトリは、他のニワトリを平然と攻撃💢し、そこから資源を搾取する。確かに、こうした資源の搾取によって、個体レベルでの生産性は高められる。しかし、組織を構成するメンバーが、そんな🐓スーパー・チキンばかりになると、生産性は個体レベルでも下がってしまうのである。
✒️コンサルティングの正解は「ケージ単位で生産性の高いニワトリを選別すること」である。組織(群れ)として生産性の高いケージを実現するニワトリは、✨利己性を抑制し、利他的に振る舞えるニワトリたちの組織である。こうしたニワトリは、お互いを搾取することなく、平和でストレスの少ない社会を形成する。それによって、社会全体のストレスと、喧嘩による無駄なエネルギー消費を減らし、組織全体として高い生産性を実現できるのだ。ミュアによる実験では、この選択によって、タマゴの生産性は数世代で160%も増加したのだという。このミュアによる実験が示しているのは、生産性は個体レベルで測定するのではなく、組織レベルで測定する必要があるということだ。😡生産活動というのは、一般に信じられている以上に社会的なものなのである。
🌈人間とニワトリは違うから、このような考察には意味がないとする批判もあるだろう。しかし、こうした警告は、古くは、子どもの利他性と公共性を徹底的に鍛えたスパルタの思想に見ることができるのだ。🙌エースばかりを集めた「ドリームチーム」は、意外と弱いだけでなく、持続可能でさえない。それにも関わらず、進学校の多くは、入校基準において”スーパー・チキンを求めている”。あーあ、そんなことに当時気づく術もなかった。