ヤマアラシのジレンマ🌙

 自分が、(スポーツ)カウンセラーを目指していた頃、この話を心理学の本で読みました。📖 日頃の身近な”人との距離感”を考える時に、とても重要な話だと思います!(今回の”ヤマアラシの4点のイラスト”は、全て僕の自筆です!!)

「ヤマアラシのジレンマ」のお話。

 🌙 ある寒い夜に、二匹の※ヤマアラシがあまりの寒さにカラダを暖め合おうと近づきました。しかし、近づきすぎるとお互いの体の針が相手に刺さってしまう。かといって離れると寒くなる。二匹は近づいたり離れたりを繰り返し、ようやくお互いに多少の痛みが許容範囲で、お互いの針で傷つかず、寒くも無く温めあえる丁度良い距離を見つけることができました。

※ヤマアラシ:背中に長く鋭い針状の体毛が密生しているが、その針毛は硬く、その強度はゴム製長靴を貫く程である。ヤマアラシのジレンマは、
ドイツの哲学者ショーペンハウエルの寓話を、心理学者フロイトが引用した経緯から心理学で取り上げられるようになりました

  この2匹のヤマアラシのように、離れていることにも、近くに寄り添っていることにも耐えられないで、くっついたり、離れたりするというジレンマ・・・。これが “ヤマアラシのジレンマ”と言われているものです。

 この話は、否定的な意味では好意を持つ人と親しくなるほど互いにエゴが出てきて相手を傷つけてしまう、しかし離れ過ぎると親密さが薄れてしまうという葛藤(ジレンマ)そのものを指します。これは、緊密な人間関係を求める場合に、避けることができないジレンマです。
  また、肯定的な意味では、だから近づいたり離れたりを繰り返して、互いにとってちょうど良い距離を見つけよう、ということになります。いつの時代も経験のない若い人たちには、他人との距離の取り方がよく分からず、不安がってなかなか近づこうとせずに、お互いに痛々しいほど気を使い合っていることが多いのも見受けられますね。

 ♥️相手に対する思いやりや理解があれば、たとえ相手を傷つけたことがあったとしても歩み寄ることで、お互いに許し合い、傷を癒し合うこともできます。これが本来の“人と人との姿”だと思います。

 🌸試行錯誤を繰り返して、どの程度の距離なら耐えられるものなのか、その距離感が快適なものかを自分たちは、一生かけて学習していくものなのかもしれません。人は経験し、反省し、そして、同じ間違いをおこさないように学習する能力があるものですよね。

 近づきすぎて傷ついて、離れて愛しい温かさよ・・・。💮